本文へスキップ

四谷動物病院 新宿区・千代田区・渋谷区・港区・文京区・四ッ谷

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.03-5363-5593

〒160-0007 東京都新宿区荒木町18-7

皮膚科疾患

当院では皮膚疾患に特に力を入れており、なかなか治らない難治性皮膚科疾患にも積極的に取り組んでいます。

動物病院で治療を受けていたにもかかわらず、なかなか良くならず当院に転院してくる犬の多くは「アレルギー」という診断を受けており、アレルギー用のドッグフードや処方食を食べているものの特に良化が見られない。ステロイドが減らせない。といったパターンが多く見受けられます。
たしかに、アレルギーの子もいますが、症状の主因は別な疾患である事も少なくありません。また、アレルギーだとしても食べ物の影響の占める割合が小さければフードを変えるだけでは良化は期待できません。
確実にアトピー(吸引性アレルギー)の子には減感作療法をお勧めしています。
それ以外にも、ストレスに起因する皮膚病や内臓疾患からくる内分泌性皮膚疾患と多種多様な皮膚疾患の原因・症状をじっくり見極め、確実に良い方向へと導くことが目標です。

アレルギーとは、免疫反応性が変化した状態で通常は過敏症を意味し、食餌性(食事性)アレルギーや接触性、ノミアレルギーなどがあります。
食餌性・接触性・ノミなどは原因物質(アレルゲン)を回避する事が比較的容易です。
アトピーとは動物の場合、とくに犬では吸入性アレルギー性皮膚炎をそう呼びます。吸入性と聞いて、何が吸入されているのかとお思いになられた方もいると思いますが一例をあげれば花粉・ハウスダスト・カビの胞子などです。
これらを吸入し、その反応として皮膚に痒みが起きるのです。
近年これらアトピーを含むアレルギー性皮膚炎の症例数が非常に多いのは獣医師であれば誰もが実感している事と思います。また、多くの割合で複数のアレルギーを併発しているのも悩ましい点です。人間社会の一員として暮らす動物たちにも人間と同じ傾向が出ているのでしょう。

アトピー性皮膚炎(吸引性アレルギー性皮膚炎)2020.5更新


どうやって治すのか?。。。。人間の花粉症と同じで基本的には完治はしません。
ただ、花粉症の人が薬を飲んで症状を抑えたり、空気清浄機を使ったりサプリメントを試すように動物もやり方次第で症状を抑える事が出来ます。

ステロイドに関しては「用量」および「投与間隔」を極力低減する事を目標とします。現在、当院での治療例では一般的なプレドニゾロン通常維持量(0.5mg隔日投与)の約1/10(0.16mg3日に1回投与)で痒みのコントロールに成功していますが、それでも長期に渡る投与は避けるべきです。

また、ステロイドの量を減らすだけではなく、副作用の少ない新しい薬に代替する事もひとつの方法です。
2016年6月、海外では既に定評のあり期待のアポキル錠(オクラシチニブマレイン酸塩)が国内でも発売され当院でも処方しております。痒みの原因となるサイトカインの作用を抑えるこの薬は、ステロイドに引けをとらない即効性を有しながら、ステロイドにみられる副作用が出にくいという良い薬です。
2019年には、アポキルに類似した月一回の注射薬サイトポイントも発売され、毎日のお薬から開放される事で、薬嫌いのワンちゃんはだいぶ楽になりました

また、根本的に症状を改善する方法として減感作療法を実施しています。
この抗原特異的免疫療法は、ひとつは検査によってピックアップしたオーダーメイドのアレルゲンの抽出液を徐々に濃度を上げながら投与していく方法です。また、近年アレルミューンという治療期間の短い減感作薬が商品化されました。どちらも、徐々にアレルゲンに対する感受性を低下させます。

数多くの症例に実施してまいりましたが、実感としては著効・有効・無効が3:4:3の割合でしょうか。
良化が見られた犬やそれを見て減感作をやって良かったと喜ぶ飼い主さんを見てきた私は自分の飼っている犬がアトピーになっても間違いなく実施すると思います。また、アレルミューンに関しましても、三、四回目の治療のタイミングで何らかの良化を感じることが多いようです。
また、インターフェロン療法についても、薬価の低廉化や投与間隔の研究により、とても使いやすくなってきており、現実的に当院におきましても多数実施、成果をあげています。

どの子にも同じように奏功する治療法の無い病気ですが、耐え難い痒みを取り除いてあげながら、
ゆっくりとベストな状態に持っていってあげるように心がけています。

食餌性(食物)アレルギー

 生後2ヶ月〜12才までの間で発症すると言われ、特に1歳前の皮膚症状発症の場合はアトピーよりも食物の影響を強く疑います。血液検査や皮内反応もありますが、食餌性(食事性)アレルギーに関して圧倒的に確かなのは除去食試験です。
今までの摂取歴や検査から選んだ蛋白・炭水化物からなるフードか手作り食、もしくは適切な加水分解フードのみを6−8週間与える方法です。この試験の場合、何が原因なのか全てを把握する事は出来ませんが、何なら食べて大丈夫なのかが分かります。食餌性のみでない事も多いですし、その大丈夫なものを少しずつ見つけていってあげることを目標としています。


シャンプー療法について

薬用シャンプーを適切に選択し使用する事は、軽度の皮膚疾患もしくは慢性皮膚疾患の維持期においては、治療の柱としての働きも期待でき、より重度な皮膚疾患に関しても状態は改善し、薬の量が減る効果も期待できます。
シャンプーによってそれぞれ「抗菌」「抗脂漏」「保湿」「止痒」などの効果がありますが、その中でも群を抜いて効果を実感するのは「脂漏」でしょうか。
皮膚や被毛がベタベタしたり、フケが多かったりする脂漏症は、皮膚の感染症の大きな原因になりますし、逆に皮膚病が原因で脂漏症になるといった悪循環を招きます。ベタベタした油性脂漏には過酸化ベンゾイルや二硫化セレン。乾燥気味の乾性脂漏にはイオウなどの成分が適していますが、大事なのは適切な使用法と必要な際は保湿をする事です。
スキンタイプや症状に応じて獣医師が適切なシャンプーを選択します。

四谷どうぶつ病院吉祥寺どうぶつ病院

〒160-0007
東京都新宿区荒木町18-7
TEL 03-5363-5593 完全予約制
9:30-12:00 16:00-19:00
日曜午後・水曜休診


グループ病院

吉祥寺どうぶつ病院吉祥寺どうぶつ病院 HP
東京都武蔵野市中町3−23−11
TEL 0422-55-1715